TRPGストリテラ「黄金色のエゴイズム」をコスプレして遊ぶ会

2023年3月19日。北海道札幌市において、サメミット様作のTRPGの「ストリテラ」のシナリオ「黄金色のエゴイズム」をコスプレして対面で遊びました。

[ストリテラ] 黄金色のエゴイズム - サメミット - BOOTH
 『ストリテラ オモテとウラのRPG』のシナリオです。  「王子×従者×王位継承戦」を題材に、複数の主従の交錯をお楽しみいただけます。

シナリオ改造について

本来は4人か6人の偶数用のシナリオですが、集まったのが5人のため以下のように改造しました(誰か1人が専任GMとか見学とかにすれば必要ないのですが、それはやりたくないと思いました)。また、日ごろから王侯貴族モノばかりやっているため、キャラの希望が片寄ってしまうという問題にも対処できるようにしました。

  • 「オモテ」に「王位継承候補」「従者」に加えて、自由設定枠の「関係者」を追加、「関係者」の「ウラ」は「従者」と同じ。
  • 「王位継承候補」は「従者」以外に「関係者」と組んでも良い。バランス良く関係を作る。
  • メインチャプターを追加、既存の描写を主従以外にも適用できるよう変更。

「関係者」であれば「王位継承候補」以外の王宮関係者を柔軟に設定でき、「王位継承候補」役が取れなかった人の受け皿になります。

物語

背景設定

国名:レーベルク
先代国王:ベルハルト
先代は一夫多妻で多くの妻を抱えていた。先代の死亡後、後を継ぐ予定だった皇太子が「不慮の事故」により死亡。継承候補となったふたりの王女とその外戚たちの間で争いが起こる。

キャラクター

今回も素敵な衣装のPLさんたちがお越しいただきました。左から年齢順です。

ナノ・アルフェン 14才女性(従者/買収、PL SMHさん)
リアノーンの護衛見習いの少女。元貴族だったが、領地は侵略されて両親は殺され、裏町で盗みをしながら暮らしていた。仇がリアノーンの母親の一族ではないかと疑い、復讐の機会を待っている。庶民の生活の良い面しか知らないリアノーンに敵意が募っているとか。
リアノーン・レーベルク 16才女性(王位継承候補/撤退、PL ワドウさん)
本人は望まないにもかかわらず、母親の一族により王に担がれようとしている王女。母親の一族は外国と通じて国を乗っ取ろうとしている、ナノの故郷で領主を殺害したなどの暗い噂がある。本人は王宮暮らしが合わず、庶民の生活に憧れ、窓から抜け出しては下町で遊んでいる。
エメリン・レーベルク 20才女性(王位継承候補/覇者、PL かきたんさん)
先代と名家の貴族の母親の間に生まれた王女。母親がレールを敷いた道を歩まされ、幸せになれないまま亡くなったことで、女性の教育を充実させ、地位を高めたいと思っている。母親からもその一族からも王を目指すように言われており、本人もその気のようであるが……
カミラ・クロード 22才女性(従者/暗躍、PL 黒鬼さん)
エメリンの護衛騎士で、絶対的な忠誠心を抱いている。裏町出身の孤児で口が粗いところがある。ナノとは昔からの知り合い。パンを盗もうとしていたところを、国の良心ともいえる騎士団長に拾われ、戦闘の腕を見込まれて騎士となる。
アストリッド・レーベルク 24才男性(関係者、暗躍、PL Ask)
先代と辺境の北国から出稼ぎに来た平民の母親の子。後ろ盾がないため王位継承候補に入らず、田舎者として肩身の狭い思いをしている。母親は環境が合わずに弱りつつある。最近は裏で動き回っており、今回のことを利用して新王に恩を売り、何かの目的を果たそうとしているらしい。

展開と結末

最多数フラグ獲得者:カミラ
次期国王:エメリン

アストリッドの調査により、リアノーンの母の実家が隣国と通じていて、国を乗っ取ろうと考えている証拠、またナノの故郷を侵略して両親を殺害したことを示す証拠が見つかる。カミラ率いる騎士団とナノが秘密裏に粛清する作戦を実行。ナノは両親の復讐を果たすが、その対象にはリアノーンは加えないことにする。これにより対立候補であったリアノーン外戚の勢力が弱まり、エメリンの王位継承が確定する。

恐ろしい事実にショックを受けるリアノーン。実はアストリッドが情報収集していた目的は、新王に恩を売り、母親の故郷の国と外交を結んでもらい、大使などの座を手に入れ、母親と一緒にそこで暮らすことだった。リアノーンに一緒に来ないかと伝えるが、リアノーンは他国でも王宮は嫌だと断り、部屋の窓から抜け出し、復讐を果たして国を去ることにしたナノと一緒に旅に出て行ってしまう。

後日、エメリンの豪華な戴冠式が行われた。新女王は女性の教育と地位向上に力を入れ、貧困をなくすことに尽力し、新時代が始まる。その傍らには常に女騎士カミラの姿があったという。

アストリッドは母親の故郷に移住、母親の体調は回復しつつあり、平穏な生活を手に入れたが、妹の行方が大きな気がかりだった。それから一年後、一通の手紙が届く。

リアノーンはナノの故郷の地で、復興に携わっていた。お嬢様育ちで火を起こすのにも四苦八苦しているリアノーンを、ナノは叱りながらも根気強く指導するのだった。

裏話

全員の「ウラ」を見ていただくと分かりますが、実は「誰がフラグ最多でも結末は大きく変わらないのでは?」という状況でした。そのため、過程を重視しました。ポイントは以下の3点です。

  • ナノの復讐対象にリアノーンは入るか?
  • エメリン側はどのような形でリアノーン側に勝利するのか?
  • その後、リアノーンはどうするか?

結果としてリアノーンがヒロイン枠になりました。自キャラのアストリッドの設定の「裏の情報収集」と「国を出るという目的」は、新王に恩を売る理由付けと同時に、物語をスムーズに進め、結末をうまくまとめることを考えたのですが、残念ながら妹はついて来てくれませんでした(泣)。とはいえ、敵対する可能性のあったリアノーンとナノが仲良くなったのは、ハッピーエンドなのだと思います。

余談ですがこちらのシナリオ、英語タイトルが「Gold(plate) Crown=金(メッキ)の王冠」なのがとても洒落ていると思いました。

あとがき

「ストリテラ」はシーン外のPLもキーワード投げに参加できるのが良いと好評でした。シナリオも色々と出回っているので、また機会があれば良いなと思っています。つたない進行でしたが、ご参加いただきありがとうございました。

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